10年くらい前ですが、たまたまSNSで知り合った20代後半の女性から何度か誘いがありました。
因みに、そのSNSというのは、今は無きミクシーです。
きっと何かの勧誘に違いないなあと思っていました。
ある時にその女性から、「すごい成功者の話が聞けるから、セミナーに来ないか?」
という、イカにも胡散臭い誘いだなあと思いつつ、断れなかったので、その誘いに乗ることにしました。
そのセミナーに行く旨を彼女へ伝えると、
「セミナーの前に、先生を囲んでの食事会にも参加しない?」
と言われて、それほど乗る気ではなかったけれども、
「先生が食事会に来てくれるのは、今回で最後かも」
という、イカにも嘘だろうなと思いつつ、断れなくて食事会にも参加をする約束をしました。
その食事会はレストランで行うらしく、そこに行くと、その女性と成功者さんと、あと5人くらいの参加者が来られ、何となくわかってきたのが、マルチのようでした。
余談ですが、
ずっと以前に、女性からカフェに誘われたことがあって、それは選挙関係でした。
カフェに行くと、
「〇〇さんに投票しようや」
と言われて、
「今から期日前投票場へ行くで」
との話になり、何とか一緒に投票場へ行くのは断ったという経緯がありました。
今回は、選挙ではなく、いわゆるマルチ系でした。
そうして、成功者のいる食事会へ行くと、
「月収数百万稼ぐ、〇〇さんです」
と誰かが言って、「うわー」と言い、みんなが拍手をしながら成功者さんの紹介をしておられました。
食事会では、その成功者さんと僕は個別に話をすることになって、
「君は、何の仕事をしているん?」
「僕は、整体の仕事をしています」
因みに10年前は、整体の店で働いていました。(この時にはまだ性感マッサージの仕事は開始していなかったです。もししていても、性感の仕事をしているとは言わなかったと思います。)
「整体の月収は、いくら?」
(そこを聞いてくるんや)と思いながら、
「〇〇円くらいですね」
と答えると、イカにも(すくなー)という顔をされていました。
「もしも、病気になったらどうするん?」
と、なんだか嫌味っぽい質問に対して、答えるものうんざりしてきて、
(もしも、働けなくなり食べられなくなったら、もういっそのこと死ねばいいやないん)
そう言いたかったけれども、何も答えられずにいると、
「だからこそ、不労所得が必要なんや」
そう言いだして、そもそも、この日本で、不労所得をもらっている割合って、1%くらいじゃないんって思っていると、
「じゃあ、病気になっても安心できるように君もマルチに参加すべきやね」
という話になってきたわけです。
食事会が終わって会計になり、(もしかしたら、成功者さんが支払ってくれるのではと淡い期待をしましたが、そんなことがあるわけがなく)もちろん、割り勘でした。
食事会の後に、セミナー会場に行くと、10数人くらいの方々が来られていました。
その内容を一言でいうならば、
「周りを幸せにしつつ、不労所得を得る」
そんな、イカにも、なセリフでした。
その会員になるには、もちろん費用が必要で、誰かが入会するたびに、おそらく、その成功者さんにお金が入っていくシステムでした。
もし僕がその会に入会すれば、不労所得を得るどころか「単なる成功者さんの養分になる」だけの話でした。
セミナーが終わって、誘ってくれた女性から、「マルチへ入会しませんか」という連絡が入って、やんわりと断ったところ、それ以降、二度と誘いがくることがありませんでした。
その女性以外からも、「なんでマルチやらんのや」と言われましたが、ただ、どうしても自分には向いているとは思えませんでした。
誘われたそのときは、整体の仕事をしていて、成功者さんには、(そんな仕事と)かなり軽んじられましたけれども、「センスはともかく、自分としてやりがいをもってやっているんだから、それでいいんじゃないん」って感じましたが、成功者さんやその周りの方々にも行ったところで何も伝わらないなとも思いました。